黒字倒産をRPGで例えてみるとすんなり理解してもらえたお話

「まずなにより、一番気にしなければいけないのは、【黒字倒産】です!」

 

会計も財務も経営の知識もまったくゼロの時に、ふらふらとネットで情報を集めていた時に見つけた言葉。

 

「黒字なのに、倒産するなんてことあるの?」とビビりまくり。

必死で周りの人に聞いたり、勉強をしました。

 

結論から言うとすぐに払える“現金”がなくなった時点で会社は潰れてしまう。ということですね。

 

例えば

8月 A社から100円で仕入れた商品をB学校に150円で販売!(売上150円)

 

9月 A社に100円の支払い(150-10050円の利益!)

ここで、「50円の利益!いえす!」  じゃないんです。

 

実は、B学校からの入金になるのは10月の予定。

 

だから、9月のA社への支払いは、それ以前に商売して出た利益や、銀行からの借入金で支払わないといけない。

 

もしも、9月に90円しか持っていなくて、100円をA社に払えなかったら、会社は潰れてしまいます。8月に150円の売上あるよ!黒字だよ!と言っても、現金がなかったらダメなんですね。

 

この、「売上宣言」と「支払い」と「収入」の時間差が、うっかり黒字倒産を招きます。

 

逆に、利益より出て行ったお金の方が多くて、赤字だなと思っていても、手元に現金がしっかり残っていれば、赤字でも倒産にはなりません。

 

と、ここで大切なのは

 

現金が全てだよっていうところを、如何にして従業員に知ってもらうか。

 

世の中を見渡すとまだまた「もっと売り上げを!ノルマを!」と叫んではいるが

肝心の、お金が手元にどれくらい残るかを見ていない人が多い様です。

是く言う(かくいう)うちの先代も、現金の管理はきっとしていなかったと思います。

 

お金が必要になったら銀行が貸してくれるから、何とかなっていただけ。

 

従業員全体で、キャッシュフローの大切さを知っておくことが大切なんだと思います。

 

そこで、キャッシュフロー(現金の流れ)を把握しておくことが

会社が潰れないために如何に大切かを、RPGに例えて従業員に説明してみました。

 

 

~FFやドラクエなどの王道RPGでのターン制バトルを想像してください~

     強敵を前に、瀕死の主人公!(残りHP10

 

     しかし、こちらもあと1回の攻撃で敵を倒せそうだ!

 

     仲間の白魔導士はケアル(ホイミ)の呪文を唱えた!

 

     主人公、回復!(残りHP110

 

     敵の攻撃! 50のダメージ!しかし主人公は倒れない!(残りHP60

 

     主人公の攻撃! 敵を倒した!

 

     戦利品としてポーションを3個ゲット!

 

以上、これが、ゲームオーバーにならない為の基本的な戦い方ですよね?

 

でも、もし、もしも、③の白魔導士が回復してくれる前に ⑤の敵の攻撃が来てしまったら?

白魔導士のMPが0で、ケアルを唱えてくれなかったら?

 

主人公は負けてしまいます。

 

ここでいう「主人公」は、もちろん「会社」

主人公の「残りHP」は、「現金」

足りない現金を回復してくれる「白魔法使い」は、「銀行や株主」です。

現金を削ってくる「敵」は、「水道光熱費」「税金」「給料」「家賃」等の様々な「経費」です。

 

どんなにレベルが低くても、永遠に回復ができれば、強い敵にも極論では勝てます。

でも、回復してくれる仲間やアイテムが限られて、やりくりしていかなきゃいけないのが普通です。

 

「3ターン後に回復できるな」と思っていても、2ターン後にクリティカルヒットで攻撃されたら会社は倒産しちゃうんです。

だから今の自分のターンで、体力(現金)を蓄えるべきかの判断がとっても大切です。

 

売上が上がった瞬間なんてのは、所詮、エンカウントしたぞ!って宣言しただけ。

 

その後、勝ってポーションをゲットするまでの数字が大切です。

 

ちなみに、自分でポーション100個もってて、白魔導士も雇っているようなパーティは健全な会社。

エクスポーション100個もってて、体力もカンストしてるのがAmazonGoogleでしょうか。

 

 

 

なんとなく、経営や会計に興味のない従業員にも、キャッシュをみて働くことの大切さが伝わったのではないかと思います。